慢性炎症と不妊・不育症
慢性炎症と不妊、不育症
中医学で、炎症を
体質的に、熱症
その中でも、実熱と虚熱にわかれます。
臓腑のなかでも、熱になる証があり、
例えば、胃腸の湿熱や、生殖器の湿熱、瘀血が絡む瘀熱
多種あります。
分子栄養学の観点からは
慢性炎症を重要視していて、
炎症は、色々な病気に発展し、
治癒の邪魔をします。
≪慢性炎症のレベルが高いほど寿命が短い!!≫
(NHKスペシャル2016年10月29日放送)
研究調査の結果、どの年代でも慢性炎症がひどいほど
短命でした。
炎症を引き起こす原因として
①肥満した脂肪細胞がある人
脂肪は内分泌臓器で、サイズが大きくなると
炎症性物質を放出します。
見た目が太っている人、
見た目は細くても、内臓脂肪がある人
②魚よりも肉を多く食べる人
オメガ6のサラダ油や
お肉に含まれるアラキドン酸は
炎症物質である
プロスタグランジンE3を作ります。
一方、オメガ3 アマニオイルや
魚はEPAは、炎症抑制物質である
プロスタグランジンE2を作ります。
炎症性物質である、オメガ6等も
体に必要ですが、現代人は
炎症性物質が多すぎるのが問題です。
③睡眠
睡眠の質や睡眠障害によって
炎症マーカーである
CRPやIL-6を増加することがわかっています。
睡眠は6時間から8時間がベスト
8時間以上寝てもすっきりしない人や
起きにくい方は、睡眠の質に問題があります。
また、6時間未満の人も
炎症性物質ができやすくなります。
④ストレス
ストレスを受けるとその生体内で、
炎症を起こす物質が発生します。
ストレスは、早いうちに処理することが
大切!
処理するには、運動することが良いそうです。
⑤胃腸の炎症
ピロリ菌を持ってる人
腸は、未消化のものが腸に侵入
(グルテン、カゼイン、薬)
⑥皮膚病
湿疹やアトピー【局所的な炎症】
⑦ビタミンD不足
ビタミンDの不足は炎症体質になりやすい
ここからが、本題ですが、
不妊・不育症のクライアントの方は、
慢性炎症は、見逃してはいけないです。
キーとなることが多い・・
病名では
骨盤内炎症性疾患
子宮内膜の炎症
子宮内膜症・卵巣嚢腫
子宮筋腫
卵巣水腫
上記の病気は
中医学的な観点からも炎症ととらえて、
熱毒の治療や清熱剤を使うことが多いです。
治療法としては、
清熱利湿(炎症をとりながら、湿をさばいていく)
滋陰清熱(炎症をとると同時に潤す)
清肝利湿(肝のバランスを調整しながら、熱をとって湿をさばく)
など
また
炎症+瘀血が絡んでいる場合はとても多いので、
瘀血を取り去るものも使用する
炎症の原因となることをみつけて
そこにも、アプローチする。
私の感じることですが、
原因不明の不育症、着床しない
ぜひ、慢性炎症をどこかにないか
拾ってみるべきだと思います。
それ以外の慢性炎症が関係する病名は
癌・糖尿病・動脈硬化・乾癬
肺疾患・心疾患・自己免疫疾患
アレルギー疾患・腎臓病・掌蹠膿疱症
慢性炎症の原因をみつけ
そこにアプローチ
と
今、炎症が起きている火を消すこと
同時にすることが、早道です。
中医学的観点と
分子栄養学的観点
どちらも大切です。
自分の体の状態を正確に知ることは
自分の未来を変えることにつながります。