小太郎漢方 西日本学術大会に行ってきました!
小太郎漢方 西日本学術大会の季節となりました!(^^)!
やっと涼しくなり、美味しい秋です(笑)
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西日本学術大会では、前半は『ドライシンドロームの漢方治療』
兵庫県 末広薬局の高橋 宏和先生のお話を聞かせていただきました。
東洋医学では、
老化=乾燥
です。
乾燥とは、血の不足・陰液の不足とすぐに考えますが、
実例ではほとんどすべての漢方的な病態において『乾燥』が現れる可能性があり、その人のバックグラウンド、病態、体質、環境などを考えて治療をしていくべきと考えられています。
『乾燥』は大きく分けて
1陰液の不足による乾燥
2陰液の停滞による乾燥
3熱証・火証による乾燥
4寒証による乾燥
5外邪(風邪等)の侵襲による乾燥
があるそうです。
高橋先生のご講演は
感覚的にわかっていた内容が、はっきりと頭の中で整理できました。
乾燥はお肌も体内にも退敵なシーズン到来です。
わかりやすいご講演ありがとうございました。
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後半は、『活血化瘀剤の最新応用』
東京都 桑楡堂薬局の邱 紅梅先生のお話でした。
紅梅先生は、不妊治療に力を注がれている先生です。
今回の内容は、
・多嚢胞性症候群(無排卵・月経不順・不妊)
・高齢妊娠の保胎、安胎
・胞宮瘀阻による月経過多(子宮筋腫・子宮内膜症)
に、ついての最新の活血化瘀の使い方です。
多嚢胞性卵胞は不妊の大きな原因となっています。
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の世界的標準治療のガイドラインは、
① 排卵誘発剤使用
特徴:排卵誘発剤の調整が難しい
② 卵巣多孔術
特徴:効果が6~12か月しかなく、癒着がしやすく卵管がとじてしまうことや全身麻酔が必要なため日本ではしているクリニックが少ない
(一部大学病院で研究のために実施している)
③ インシュリン抵抗をコントロールする(HOMA2,4以上)
特徴:日本人は割と少ない
となっており、結果、できることは①排卵誘発剤だけとなります。
先生のお話の中には、
西洋医学と中医学を併用することで、この誘発剤を効きやすくする、副作用をでにくくする。
また、中医学だけで排卵するようにする。
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、卵の表面が硬いのでなかなか排卵しにくい。これは瘀血である。
腎を補う年齢でなければ、補益をメインにせず、活血をメインにする。
以上のような症例のお話もあり、活血剤の使い方を丁寧に教えていただきました。
次に、高齢妊娠されていかに妊娠持続させていくかのお話です。
高齢妊娠した場合の流産率が高く早期流産が2/3
せっかく妊娠したのに、どうやって妊娠を守っていくか・・・
卵子がいいほど流産しにくいのは、言うまでもないことですが、
染色体異常でない受精卵で妊娠しても、高齢になると卵子の良さに限りがある。
腎気の不足がおきているので、パワーが下がってきてる。
特に45歳からの妊娠は体にとって負担となります。
このような場合、
補気補血・腎を補うこと+活血薬で、妊娠持続
安胎・保胎することができるそうです。
不育症の検査でも全く異常がなくて、
補腎や補血・補気をしていても流産する場合は、
ほぼ染色体異常のためだと思っていましたが、活血薬を上手に使うことで
初期流産を減少できる・・・とのことでした。
紅梅先生、貴重なお話をしていただき
本当にありがとうございました。
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明日から、実践していきたいと思います!!(*^^*)