精子とアルコール2
男性不妊が注目される中、男性の酒好きが不妊の原因になっている可能性が示された。
南デンマーク大学医学・健康科学部のTina Kold Jensen氏らは
18~28歳の健康な男性約1,200人について調査した結果
飲酒量がエタノール換算で週60グラムを超えると、妊娠に影響する精液の質が低下した。
10月2日発行の英医学誌「BMJ Open」(2014; 4: e005462)に報告した。
エタノール60グラムは
ビールだと中瓶3本(1,500ミリリットル)
日本酒だと3合(540ミリリットル)
ワインだと4分の3本(約540ミリリットル)
缶チューハイだと4.5本(約1,570ミリリットル)に相当する
ビール1日2本超でより顕著に
Jensen氏らは、2008~12年に徴兵検査を受けた18~28歳のデンマーク人男性1,221人(平均年齢19.1歳)に、
飲酒習慣に関するアンケート調査を実施。
さらに、身体検査、採血、精液の提出を行ってもらった。
その結果、習慣的な飲酒が週60グラム(エタノール換算、以下同)を超えると、
精子の濃度、数、正常率が下がり始め、週300グラム超でより顕著になった。
週480グラムを超えていた人では、週12~60グラムの人に比べて精子の濃度が33%低かったという。
なお、精子の運動率や精液量への影響は見られなかったようだ。
エタノール換算300グラムは
ビール中瓶15本
日本酒15合
1日当たりビール中瓶2本もしくは日本酒2合を少し超えると、精液の質が低下するということになる。
ちなみに、全く飲酒しない人でも精液の質が低下していたと報告されている。
Jensen氏らは、飲酒量を減らした場合に精液の質が改善するかどうかの検証が必要としつつ、
「妊娠のことを考えれば、若い男性には習慣的な飲酒を控えるよう指導すべきだろう」とコメント。
飲酒をしない人でも精液の質が低下していたことについては、
「酒を飲む人と飲まない人を分ける社会的、あるいは健康面の要因によるものではないか」と、
飲酒しないことそのものによる影響ではないと推測している。
子宝カウンセラーの会より
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